黒革の手帖 小説でラストがネタバレ【閲覧注意】

黒革の手帖 小説でラストがネタバレ【閲覧注意】

松本清張作品「黒革の手帖」が武井咲さん主演でドラマ化!

地味な銀行員だった主人公・原口元子(武井咲)が黒革の手帖を武器に、銀行から大金を横領。

横領した資金を元に銀座にバーをオープンさせ、欲望が渦巻く世界で「黒革の手帖」を武器に次々と大金を手にしていくというストーリー。

武井咲さん主演のドラマでは少し設定などが変えられているようですね。

そこで、今回は原作小説「黒革の手帖」のネタバレ情報などラストの結末までご紹介していきたいと思います!


黒革の手帖 小説 簡単なあらすじとは

東林銀行を十数年勤め上げた預金係のベテラン行員・原口元子(はらぐちもとこ)は、資産家たちが脱税のために開設した架空名義の口座から7500万円を横領。

しかし銀行側は公にできない口座なので、告発も出来ない。

元子は架空名義口座の一覧を写した手帳を支店長に返す代わりに7500万円を横領することに成功したのである。

その資金を元手に銀座で「カルネ」というバーを始めたが、自分の店で働いていた山田波子(やまだなみこ)が独立して店を持つという。

しかしその店はカルネと同じビルの階上で、さらに上客だった産婦人科医の楢林謙治(ならばやしけんじ)も奪われてしまったため、今後の経営に影響が出るのは必至。

楢林は産婦人科医院を経営しており、架空名義口座一覧に記載されていたうちの1人。

元子は脱税の架空口座をネタにゆすり、まんまと5000万受け取った。更に開店間近だった波子は援助を中止した楢林のせいで店をオープンさせることが出来なくなってしまった。

波子を蹴落とし、金をせしめ、当面は安心してカルネを経営することが出来る。しかし元子はそれだけじゃ満足できず、銀座一と言われるバー「ルダン」に目をつけていた。

しかしルダンはそう簡単に手に入る金額ではないため、また資金集めが必要。そこでターゲットになったのが客としてきていた橋田常雄(はしだつねお)。

彼は医科進学ゼミナールの理事長で老舗料亭「梅村」を買ったという噂を聞いた元子は「梅村」を頂き転売する計画を立てていた。

元子は梅村を手に入れて転売し、その資金で銀座一のルダンを手に入れることができるのか?

「黒革の手帖」の原作小説ネタバレあらすじ《1冊目》

東林銀行千葉支店の預金係として15年以上勤め上げた原口元子は支店長・次長からの信頼も厚く検印の印鑑まで管理していたので、立場的には次長代理候補と言っても過言ではない。

◆1冊目の手帖

そんな立場を利用して3年前から顧客の定期預金、合わせて7500万円を横領。横領した預金口座は税金逃れのための架空名義の口座で元子を信用していた顧客は彼女に通帳と印鑑も渡していたので、そうした客の口座から引き出していたのだ。

更に元子は架空名義と実際の顧客の氏名のリストを手帖に記し(1冊目)、その手帖を返す替わりに支店長から「今後一切要求の権利を放棄する」という念書まで書かせることに成功した。

銀行ではこうした横領事件は全国で発生しており、彼女の場合は早期に「自白」したことで銀行側と秘密裏に交渉することが出来たが、銀行は内部調査が定期的に行われるので、そこで横領が発覚して内部告発されるケースも有り、事件が明るみになることもある。


「黒革の手帖」の原作小説ネタバレあらすじ《2冊目》

元子は銀座で店を経営する前に「燭台」というバーで見習いとして働いていたが、その店に客として来ていたのが楢林謙治だった。彼は楢林産婦人科医院の開業医で架空名義口座リストの1人だ。

元子が「カルネ」をオープンさせてからは、楢林はカルネに足を運ぶようになったが、最近入ったばかりのホステス・山田波子を気に入り、彼女がカルネの階上で店をオープンするための資金援助までしていた。

上客を取られ、挙句同じビルにバーをオープンさせる波子に激怒した元子は、楢林から5000万を奪い取ることに成功。

実は支店長に手帖を渡す前にコピーを取っておいた元子は、楢林から脱税のネタで脅し取ったのだ。金をむしり取られた楢林が波子への援助を中止したことでオープン予定だった「バーデンバーデン」は流れてしまった。

激怒した波子はカルネに押しかけて元子と激しい言い争いになった時、

「銀座で商売できないようにしてやる!」

と啖呵を切って出ていった。商売できなくなったのはアナタなのに・・。

さて、楢林はふと思う。なぜ元子は架空名義口座の存在を知っているのか?最近辞めた不倫相手の婦長・中岡市子が腹いせに元子に情報を提供したのか、それくらいしか思い浮かばず、まさか元子が東林銀行の行員だったとは予想もつかないだろう。

確かに市子に接触した元子は彼女から病院の裏帳簿を入手(2冊目)しており、それは2冊目の手帖と言っても良いでしょう。

ちなみに元子は市子と接触して退職金を楢林から回収してきてあげると言い、彼女に渡したのは5000万の内の1000万だけ。4000万はちゃっかり自分の懐に入れてしまったのである。

楢林は後に東京国税局に脱税疑惑で起訴されてしまったことから、病院の経営が危うくなるのは必至。彼は元子が情報をリークしたと思っているに違いない。


「黒革の手帖」の原作小説ネタバレあらすじ《3冊目》

楢林の知人で「医科進学ゼミナール」の理事長を務める橋田常雄はカルネのママ・元子にゾッコンになっていた。

予備校は儲かるとは言え、彼は裏口入学を斡旋することで多額の利益を得ていた。最近亡くなった江口大輔議員は分教界に顔が広く、橋田は江口議員と金銭的な授受があり、そのかわり江口議員の口利きで裏口入学もスムーズに行われていたのではないかと思われている。子供のために何百、何千と資金を提供できるのも医者ならでは。そうしたお金が橋田を通じて大学関係者や故江口議員に流れていた。

橋田は江口議員のご機嫌取りのために医科進学ゼミナールの校長に江口の叔父を当てていたが、江口が亡くなった途端、叔父を首にし、別の議員と関わるようになった。

非情とも言えるこのやり方に立腹していたのが江口議員の秘書で橋田が連れてきた安島富夫。安島は地元の福岡で衆院選に立候補するためにあちこち飛び回っていた。

そんな頃、料亭「梅村」で女中として働いている島崎すみ江(しまざきすみえ)が、「梅村」が近く店を閉めるので「カルネ」で働きたいと申し出てきた。

すみえいわく、梅村はパトロンの江口議員が亡くなった事でオーナーの梅村キミが廃業を考えており、橋田がその土地を買ったという。

元子は銀座一と称される憧れのバー「ルダン」が売りに出されるという噂を聞き、購入資金を集めるための第3の手帖を考えていた。そこでターゲットになったが「梅村」を最近手に入れた橋田だった。

橋田とホテルで会う約束を取り付けた元子はすみえをホテルへ行かせ、二人はそのまま関係を続けるようになった。一応不倫ということになるので、手切れ金として橋田から少額であるが後日1500万頂くことに成功した元子は、更に橋田から本題とも言うべき「梅村」の権利書を安く譲ってもらう交渉を重ねた。ちなみに1500万のうち、500万をすみえに渡す予定である。

橋田をゆすったネタは?

医科進学ゼミナールの校長をクビになった江口の叔父は任期中に橋田の悪行を詳細にノートに記していた。裏口入学で資金を提供した親御さんとどこで会い、幾ら提供されたのか記載されている(3冊目)のだ。

そのノートは江口議員の叔父なので、江口の秘書だった安島から元子は聞いたのである。安島もまた元子に好意を抱いていたので、叔父からノートを借りることが出来るといい、元子は第3の手帖を手に入れることができたのだ。

この裏口入学の確たる証拠を突きつけた元子は橋田に「梅村」を5000万で譲ってもらうよう要求。梅村の地価は約1億6800万円なので3分の1というとんでもない金額で譲り受けようとしていた。

橋田には一ヶ月後に元子名義に変更するという「念書」を書かせる徹底ぶりで、上手く転売すれば2億円近いお金が入ることになる。そのお金で、憧れの「ルダン」が自分の物になる。

絶対絶命の元子!「黒革の手帖」の結末が怖すぎる

元子の手持ちは5000万円、カルネを売れば2000万円くらいにはなりそう。すみえの慰謝料として橋田から貰う予定の1000万円、そしてこちらも橋田から譲り受ける予定の梅村を売却すれば1億6800万円、合計で2億4800万円になる。

元子は早速、ルダンのオーナーと交渉を重ね、2億6000万を提示されたが、約6000万根切り、2億円を切る価格で交渉が成立した。

4000万を手付金として支払い、オーナーは契約が破断になった場合は更に4000万の支払いを命じるように元子に念書を書かせた。そう、もし元子が支払えなければ8000万円をオーナーに支払わなければいけなくなる。

この4000万と言うのは法外な金額だが保証人が居ない元子に対して確約がほしいと考えるオーナーの真っ当な言い分。期日までに支払えば何も問題はないのだが・・。

そう、1ヶ月後にちゃんと梅村の名義が橋田から元子になっていれば・・・

ルダンのオーナーに対して支払期日が迫る中、橋田と連絡がつかなかった元子は苛立ちを隠せなかった。

橋田が捕まったのは支払期日ギリギリ。更に橋田の口から衝撃的な事実を打ち明けられる。実は「梅村」の所有者は梅村キミのものだと言うのだ。

確かにごく短期間で橋田名義になった時はあったが、錯誤による抹消が行われたという。これは当人同士が「あれは間違いでした」と申し出れば登記を訂正する事ができるという。

元子は「私に土地を渡すと言ったじゃないの!」と言ったが橋田「確かに言ったが土地を渡すとは言ってない。引導を渡すといったのさ。貪欲のガリガリ亡者根性に」と。

元子は慌てて法務局へ確認に行くと、橋田名前が朱線で抹消され、錯誤によると書かれていた。

当てにしていたお金が入らないのでルダンのオーナーに泣き寝入るが手付金の4000万と違約金の4000万合わせて8000万円を支払わなければいけないが、カルネを売っても足りない。

回収が出来ないとわかったオーナーは早速、仮差押えを裁判所に申請したことで、カルネは営業を続けることが出来るが勝手に売買は出来なくなってしまった。

カルネに行くと黒服の男たちが店を占拠し、経営者が変わったことを告げられ、ルダンのオーナーが総会屋の高橋勝雄に譲り渡したらしい。

このままでは営業できないので高橋の会社に出向くことになった元子。会社は山田波子が運営する「クラブ・サンホセ」があるビルだ。波子と言えば、カルネの上の階でバーをオープンさせようとしたが楢林の援助が休止したため、破断になり、元子を恨んでいた女の子。カルネはサンホセの支店にするらしい。

「銀座で商売できないようにしてやる!」

この言葉をあなたは覚えていますか?

その後は総会屋の社長に拾われ、渋谷で割と大きなバーのママをしていたのだ。さらに社長の人脈を利用して壮大な詐欺を元子に仕掛けたということ。

高橋の会社に出向いた元子は「カルネを手放す」という念書を書かされそうになったが、そんなものを書くわけなく、波子が登場したことでまた彼女と取っ組み合いの喧嘩となり、その時に元子は気を失い、股から血が・・・。

元子は医科進学ゼミナールの元校長で江口議員の叔父が書き残した裏口入学の証拠を手に入れた時、取り合ってくれた安島と関係をもった。彼とはそれ以降連絡が途絶えてしまったが、実は彼も詐欺の一端を担っていた人物。元子は数年ぶりに人を好きになったのに騙されたのである。

叔父が書いたとされる裏口入学のノートは元子がネタにすると思って撒いたエサだった。思えばルダンが売りに出されるという情報をリークした銀座の情報屋もグルだったのかもしれない。

橋田と梅村の女将もグルになり、登記簿の書き換えを行った。ちなみに元子に近づいた梅村の女中・島崎しず江も梅村の内情を元子に知らせるために送り込んだ人物。

ルダンのオーナーも総会屋の社長と顔見知りなのだろう。元子が購入する意思を示した時、もう一人買いたいという人がいると、常套手段であるが購入を焦らせる手口。元子が違約金4000万を承諾した経緯はここにある。

さて、本当の結末はどうなったのかというと、流産してしまった元子は救急車で運ばれ、搬送先の病院はなんと楢林産婦人科医院。執刀するのはもちろん楢林謙治と復帰したと思われる中岡市子。楢林は脱税が発覚して元子を恨んでいるに違いない。

「助けて!この二人に殺される!」

そんな絶叫で締めくくられた今作でした。

 

黒革の手帖のポイントとは

夜の銀座を舞台に様々な人種がおりなす心理的で壮大なストーリー。

客とママの関係、ママとホステスの関係、ママ同士の心理的な対決だけでも面白い作品ができそうですが、本作はそれだけではない。

銀行の架空名義口座の問題や、産婦人科医院の脱税、政治家と予備校の関係や裏口入学の斡旋など社会の闇に鋭く切り込んだ松本清張の渾身の作とも言える。

銀座のママと男たちとの駆け引きが面白く、ママのゆすりの手口も巧妙で大胆。銀座の頂点に君臨するかにみえた元子の急落ぶりは意外だったのか、それとも予想できたラストか。

何度もドラマ化されているのは、そうしたサスペンス要素が強いからかもしれません。

黒革の手帖の小説ネタバレ情報!ラストはどうなる?についてでした。

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